海外の公共放送

・米国(アメリカ合衆国)

 アメリカでは、公共放送の役割は商業放送の番組の偏りを補うことです。

各地の約350 の放送局が、非営利の公共放送サービス(PBS) から番組( 教育・教養) の提供を受けて放送しています。( 日本のNHK は有償利用です。)

番組編成権は各局が独立に持ち、運営形態も多様で、財源も連邦政府交付金(16%)、州政府交付金(14%)、個人からの寄付金(26%)、広告収入・企業からの拠出金(15%) などがあります。( 負担内訳は2003 年のデータ)

これに対してNHK は公共放送であるにも関わらず、商業放送の民放の番組に類似した番組を多数放送したり、また民放から製作スタッフを引き抜くなどの行動をとっており、民放側や識者からその矛盾を批判されています。

 

・フランス(フランス共和国)

フランス政府が公共放送を直接管理しています。

フランスの公共テレビ放送(F2、F3、F5)は、フランス政府が完全保有するフランス・テレビジョン(France Televisions)の傘下にあります。予算は、広告収入と税金で賄っています。フランス政府代表が、各テレビ局の最高意思決定メンバーとなる形態をとっており、財源・運営ともに政府が直接関与しています。