琉球新報 「キャンプシュワブへの移転」を「新基地建設」と報道

 

■ニュースメディア

琉球新報

 

■ニュースタイトル

辺野古新基地建設への影響 国は振興策推進へ

 

■ニュース掲載・報道日

2018年9月10日

 

■フェイク理由・ソースURL・その他

辺野古にはもともとキャンプシュワブが存在し、辺野古の工事は市街地にある普天間飛行場を移転するためのものなので「基地移転」が正しい表現だが、記事ではあたかも「米軍基地を沖縄に新設する」かのように報じている。 

■記事本文

 名護市議選で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古移設を事実上容認する渡具知武豊市長を支持する与党が多数となった。野党多数の構図が崩れたことで、政府は、基地建設に反対しない代わりに振興策を手厚くする「アメとムチ」の施策を一層進めるとみられる。一方、当選した与党のおよそ半数は新基地建設に対する姿勢を明らかにしておらず、公明会派を含む反対派は15人と多い。工事を強行する政府の姿勢に批判的な判断が働いたといえる。

 

 政府は市議選の結果にかかわらず、移設作業を進める方針だ。反対派多数の中で政府が国策を強行している印象は否めず、県民からの反発が一層強まりそうだ。

 

 政府は、移設に反対しない渡具知市長が誕生すると、再編交付金を再開し、沖縄関係予算の2019年度概算要求では北部振興予算を増額した。沖縄防衛局は今後、新基地建設に向けて市の許可が必要になる美謝川の水路切り替えなど2件の工事について、渡具知市長との協議再開も検討している。渡具知市長が協議に応じ、許可を決めれば野党は厳しく追及する構えだ。

 

 今年2月に初当選した渡具知市長は新基地建設について賛否を示さず選挙戦に臨んだが、菅義偉官房長官は「選挙は結果が全てだ。相手候補が必死に埋め立て阻止を訴えたのではないか」と述べた。政府は市長選の時と同様の言い回しで賛成の民意が示されたと印象付ける可能性がある。

 

 (明真南斗)

■検証記事

-------------- 熱党のブログ (2017.6.6)

 

辺野古は新基地ではない

 

現在、沖縄県名護市辺野古区で進められている米軍の滑走路建設に関して、今さら書くほどのことでもないが、最近ではマスコミの報道も異常化しているので、改めて特化して書いておこうと思う。

 

辺野古の埋め立て工事のことを、翁長知事を筆頭に左派・革新系の方、そして沖縄のマスコミは、「新基地建設」と表現している

しかし、これはまったくのデタラメの表現である。

 

沖縄県民であれば、これがデタラメであることは理解していると思うが、本土で「新基地建設」と聞くと、「まったく何もなかった場所に新たに基地を作るのか。」と思われてしますし、実際にそう捉えている方もいる。

現在進められている工事は、宜野湾市にある普天間基地の返還にあたり、普天間基地の機能の一部を、すでにある辺野古のキャンプシュワブ内に移すという工事である。

また、海上部分に滑走路を建設予定であるが、ここもキャンプシュワブの管轄内の場所であり、新たに沖縄の土地を米軍に提供するようなものでもない。

 

 この「新基地建設」という表現に関して、過去に県知事の広報室は、

「県の表現「新基地」は、普天間には無い機能が、辺野古には追加されるため」

との回答である。

 

しかし、基地の中に新たな機能が追加されることで、その基地が「新基地」と呼ぶには無理がある

 

普天間基地の滑走路にはなかった、新機能を備えた滑走路が辺野古のキャンプシュワブ内に建設される。

 

というのが正しい表現である。

 

 「新基地」という表現ひとつに、こだわってしまうのは、知事の立場で過剰な表現をして、あからさまに印象操作をしている翁長知事に問題があると思うからだ。

ただの市民団体が言う過激な発言とは違って、沖縄県知事という立場で、誤った表現をして、県民や世論を誘導しようとしているのは、大きな問題だろう。

 

 また、辺野古の滑走路建設に関しては、普天間基地の返還とセットになっている

普天間基地の返還が何十年も遅れているのは、この機能の移設先がなかなか決まらなかったことで遅れている。

 

その前提を無視して、「辺野古は作らせないが、普天間は返還しろ!」という翁長知事の主張もやはり、現実の政治を行う者として、間違っている。

 

普天間返還が決定してから、20年近い歳月をかけ、日本政府、沖縄県、米国との間で決定したことである。多くは沖縄県の反対やそれに対応することで、長い歳月がかかっていたことも実態である。

 

今回の滑走路建設に関して、海上を埋め立てる必要がある。

その岩礁破壊申請を防衛省が行っていないことで、翁長県政は7月にも防衛省か政府を訴える予定だが、そもそも、当初、この滑走路建設は自然破壊を最小限にするためにフロート形式(浮き式)の予定であったのだが、フロート形式では、沖縄県内の建設業者が技術的に対応できない、という沖縄県の経済的理由で現在の埋め立て工事にした経緯がある。

参考サイト

http://ryukyushimpo.jp/news/prentry-152447.html

 

辺野古の滑走路建設を猛烈に反対している琉球新報も、過去の経緯を知っているはずなのだが、現在は、まったく過去の経緯を無視した論調を展開しているのが実態である。

 

上記の記事の中で「新基地」などという言葉は存在していない。

 

元々は「辺野古移設」という言葉で表現されていたものが、翁長知事となり「新基地反対」という言葉に置き換えられている。

 

辺野古反対の立場を否定はしない。(批判はするが)

 

しかし、沖縄県知事という立場で、物事の実態を歪曲し世論を誘導するような表現を使っている翁長知事は知事として問題があるだろう。

また、それに追随して使用する沖縄の新聞社やマスコミも、本来のマスコミとしての機能を失っていて、ただの左派の情報主へと役目が変わってしまっているように感じてならない。

 

 たかが「新基地」という言葉だけに長々と書いてしまったが、単純なスローガンというものは、時に国家を戦争にも向かわせ、人の命を犠牲にすることもある。

特に政治家発信の場合、非常に危険な要素が含まれることを、日本国民も沖縄県民も知っておいた方がよいだろう。

物事の本質を理解した上で、スローガンの意味も考える必要がある。

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コメント: 2
  • #1

    さかなや (日曜日, 07 7月 2019 06:24)

    もともと、辺野古『新基地』云々の話は2003年ごろの共産党の那覇軍港移設のための浦添軍港批判の一部をアレンジした内容です。
    https://www.jcp.or.jp/akahata/aik2/2003-01-24/10_AD001.html

  • #2

    さかなや (日曜日, 07 7月 2019 06:37)

    もともと沖縄の米軍基地の一回目の県民投票後の基地反対運動の流れは、普天間基地の移転→名護市辺野古のキャンプシュワブ基地の移設容認、那覇軍港移設→浦添市牧港沖『新軍港』建設反対でした。
    さらに行政も上記で調整して、国と県と米軍との合意が成立してました。
    本来はこれが正しい流れです。
    この流れを乱したのが民主党の政権交代による自民案の予算を受け入れず、民主党案に変えたことで、上記の合意は白紙に戻ったことです。
    これは当時沖縄県に混乱を招き、結局、灌漑移設先を見つけられなかったために最初の案に鳩山元総理が差し戻ししたことで、さらに混乱を招くことになります。
    現在のごたごたはそれに便乗したものです。