テレビ朝日「安倍総理が中東歴訪を中止」

■ニュースメディア

ANN(テレビ朝日)

 

■ニュースタイトル

ANN NEWS

総理のサウジなど訪問延期を検討 中東外交足踏みか」

 

■ニュース掲載・報道日

2020年1月8日

 

■フェイク箇所

中東情勢の緊迫化を受け、政府は安倍総理大臣の中東歴訪の延期を検討しています。

 

■フェイク理由・ソースURL・その他

「安倍総理が中東歴訪を中止」というのはフェイクニュースです。予定通り、訪問されます。テレビ朝日の報道を受けて、ロイターなども「中止」報道をしています。

AERA dot などは、このニュースを使って「逃げるなら自衛隊派遣も見直せ」と政権批判記事を掲載しています。フェイクニュースで政権批判を行う汚い手法です。

 

なお、産経新聞でも同じ誤報が取り上げられていたことを、公平性確保の為に取り上げておきます。

 

 


■検証記事

--------------  NHKニユース 2020年1月10日報道

安倍首相 中東訪問へ イランとの対話促す

 

中東地域の緊張が高まる中、安倍総理大臣は、今週末からサウジアラビアなど中東3か国を予定どおり訪問する意向で、地域の緊張緩和と情勢の安定化に向けて、関係国の首脳らに対し、イランとの対話を促すことにしています。

 

イランによるアメリカ軍へのミサイル攻撃などで緊張が高まる中、安倍総理大臣は、イラン政府が日本側に対し「事態をエスカレートさせるつもりはない」と伝えてきたのに加え、アメリカのトランプ大統領も事態悪化は避けたいという姿勢を明確にしたことなどを踏まえ、今週末から中東3か国を予定どおり訪問する意向です。

今回の中東訪問はアメリカとイランの双方が攻撃を行った直後のタイミングとなり、安倍総理大臣としては地域の緊張緩和と情勢の安定化に向けた外交努力の重要性を訴える意義は大きいとして、関係国の首脳らに対し、イランとの対話を促すことにしています。

ただ中東情勢をめぐって、政府関係者が「イランの司令官殺害前に戻ったに過ぎない」と述べるなど、日本政府はアメリカとイランの関係に根本的な変化はなく、予断は許さないとみています。

このため河野防衛大臣が9日、イランのハタミ国防軍需相と電話で会談したほか、茂木外務大臣も来週、アメリカでポンペイオ国務長官と会談し、今後の対応を協議する意向を示すなど、日本政府は、引き続きアメリカとイラン双方に対し、自制を働きかけていく方針です。

■検証記事

--------------  夕刊フジ 2020年1月10日報道

 安倍晋三首相は、サウジアラビア、アラブ首長国連邦(UAE)、オマーンの3カ国歴訪を、予定通り11~15日に実施することを決めた。中東情勢の緊迫化から、慎重に見極めてきたが、ドナルド・トランプ米大統領がイランに軍事的報復をしないと表明したことを受け、判断した。これに先立ち、河野太郎防衛相は10日、海上自衛隊部隊の中東への派遣命令を出す。

 安倍首相は訪問先で、中東の緊張緩和に向け、各国首脳らに対しイランとの対話を促し、海自の中東派遣についても説明し、理解を求める。

 自民党の薗浦健太郎総裁外交特別補佐は9日、日本記者クラブで会見し、米、イラン両国の首脳と対話できるのは首相しかいないと強調。「われわれが果たすべき役割が当然ある」と語った。

(中略)

 安倍首相の中東歴訪については、イランが、米軍も拠点とするイラク中西部のアル・アサド空軍基地などにミサイル攻撃をしたことを受け、一部メディアが「訪問の中止を決めた」と確定的に報じた。

 左派野党や一部メディアからは「安倍首相が逃げるなら自衛隊派遣も見直せ」といった声まで上がったが、結果は「誤報」だったようだ。